山田哲人の背中に輝くヤクルト栄光の背番号「1」

 2017年シーズンは山田哲人にとって受難の年になりました。WBC2017に選出され、幻のホームランを打ったかと思えば2次ラウンドでは2打席連続ホームランの大活躍。小久保監督はセカンドでのスタメン起用を明言していたのに、それを撤回され、指名打者という普段とは難しい立ち位置でしたが、哲人はふてくされることなく、それと向き合い結果を出しました。しかし、決勝ラウンドではアメリカチームが投げるムービングボールに対応することができず、準決勝で涙を飲みました。

 

 過去、誰も達成したことがない2年連続トリプルスリー。あの長嶋茂雄イチローですら1度も達成したことがない偉業を二年続けて達成した山田哲人。過去最高の日本人プレイヤーは誰もがイチローだと言うでしょう。しかし、イチロー一人で試合の局面を変えることは難しい。それが山田哲人にはできます。単打、長打、本塁打、盗塁、守備…過去に例がないコンプリートヒッターが山田哲人です。

 

 そんな哲人を前に、他球団は徹底して厳しいインコース攻めを行いました。それが行きずぎて、デッドボールを喰らい、地面に崩れ落ちる背番号「1」を昨シーズンの終盤から今シーズンまで何度も観ました。

 

 WBCに参加した他の選手たちと同じく哲人は春先から調子を落としました。ヤクルト自体はここ数年でファンを増やし、いっぱいになった神宮球場からは哲人が凡退するたびに大観衆のため息が出ます。どんな気持ちで、哲人はそれを聞いていたのか。声援以上に、彼の精神を追い詰めたと思います。

 

 そして、故障者が続出。畠山やバレンティン、雄平がいなくなり…さらに哲人に対して相手チームの攻め方は「打たれるくらいなら歩かせてもいい」となり、さらに厳しくなっていきました。この頃、哲人はどん底だったと思います。さらには、盗塁ができないほど、体を痛めているのだと思います。

 

 過去の成績を考えれば、恥ずかしい数字を出して、普通ならば二軍で調整するとかそういう選択肢が考えられますが、哲人はそれをしませんでした。背番号「1」の自覚がそうさせたのかもしれません。

 

 最近5試合の成績では、17打数8安打本塁打2で打点7。打率は驚異の.471を叩き出しています。苦しめられた厳しいインコース攻めもついに克服し、哲人はまた一つ前人未到の領域で一歩進んだように見えます。

 

 ヤクルトは今日まで43勝87敗2分。87試合も悔しい敗戦を経験しました。大型連敗も何度も経験しました。ヤクルトが消化した試合は132試合。山田哲人が今季出場した試合も132試合。

 

 1日も、1試合も、1打席も逃げることなく、試合に出続け、戦い続けた山田哲人。華奢な体にボールをぶつけられ、打席に倒れ込み、バットを杖にして震えながら立ち上がる泥だらけの背番号「1」。厳しいボールに手が出ずに天を仰いだことも、チャンスで打てずに大観衆からブーイングに近いため息を浴びたこともある。しかし、それでも哲人は全ての試合に出続けました。

 

 僕は、そんな彼を過去のどんな成績よりも誇りに思う。

 

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