夏だから、本を読もう

 甲子園では東京の二松学舎ががんばっていますね。僕は、中学3年生のときに、この高校を受験しました。第1志望は別の学校だったから、結局はいかなかったのですが、見学に行ったときは、とても魅力的に感じました。

 

 そんなこともあり、もう20年も前のことですが、ふと高校生時代の夏休みを思い出していました。

 

 1996年。僕の生活は、野球とゲームと読書の日々でしたね。懐かしい。ヤクルトはまさに黄金時代で、智さんも96年の途中から復帰しまして、学校と神宮が近かったので放課後によく行っていました。

 

 テレビゲームは、プレイステーションセガサターンとの覇権争いに勝ち、面白いゲームが目白押しでした。特に「バイオハザード」は衝撃的で、すごいやりこみました。あとは、「ファイナルファンタジー7」や「女神異聞録ペルソナ」とか、すべて今でも愛されているシリーズですが、ドット絵から3Dになり、BGMも単音からしっかりとした音楽になってどれも印象に残っています。

 

 まあ、色々と夢中だったのですが、そのなかでも特に本を沢山読んだ時期でもあります。最近は、若いヤクルトファンもとても増えてきて、嬉しいことだし、せっかくの夏休みなので、読書のススメについて書こうかなと思いました。

 

 中学生の頃は、太宰治夏目漱石など割りと定番どころをよく読んでいたのですが、高校生になるとだんだんエスカレート?していって、なぜか僕は江戸川乱歩作品にハマっていました。それから、スティーブン・キングですね。

 

 江戸川乱歩の作品は『地獄の道化師』など明智小五郎探偵が登場するシリーズよりも、乱歩ワールド全開の耽美な世界観の作品が好きでした。特に印象に残っているのは、『パノラマ島綺譚』で、ラストシーンのあの禍々しい光景はいまでも深く心に刻まれています。また、短編では亡くなった愛しの人をなんとか残そうとする『白芙蓉』ですかね。読み耽るなかで、保存液の科学的な香りがするくらい、没入してしまう作品でした。こう考えると、僕はちょっと危ない高校生だったのかなあ^^;

 

 親や先生が「本を読みなさい!」って自分は読まないくせに言うものだから「読書=勉強」みたいになってしまっているのが残念です。 読書とは、漫画や映画と同列であるべきだと思うし、それくらい楽しいものなのです。つまらないと思ったら最初の1ページで読むのを止めてしまえばいい。

 

 僕は「読書=遊び」というポリシーがあるので、2年生のときに図書委員にしてもらいました。僕なりの野望があったんですね。僕の学校にも図書室があったのですが、図書室って辛気臭くて真面目でつまらないですよね。置いてある本も古臭いし、例えば漫画でも『はだしのゲン』とかしかない。

 

 図書委員になった僕は、最初に無謀にも校長先生に手紙を書きました。「読書とは面白くあるべきなのに、図書室は真面目でつまらないです。置いてある本も古いし、高校生が楽しめるものが少ない。だから自由にやらせて欲しいし、予算をください」って。そしたら、奇跡が起こって、校長先生が予算を割いてくださったんですね。すごい嬉しかった。

 

 そして、僕が面白いと思う小説を購入したり家から持ってきたりして、じゃんじゃん追加して、POPを書きました。どんな作品でどこが面白いのかを書きました。僕は図書室にPOPを入れたかったんですよ。これだけで絶対変わるはずって思ってました。あと、漫画も追加して『ブラックジャック』や『あしたのジョー』なんかを全巻買ってもらいました。こっちもちゃんとPOPを設置して、作中から引用して「人間が生きものの生き死にを自由にしようなんておこがましいとは思わんかね」とか、「学生運動を知らない僕らは、この圧倒的な敗北感を知らない」なんて、オリジナルのキャッチコピーを書き込んだりしてました。いま思い出すと赤面しちゃいますね^^;

 

 まあ、そんなこんなで図書室の利用者はほんのちょっと増えたかもしれません。そして、僕は自腹を切らなくても本をたくさん読めるようになってハッピーでした。これが図書委員の特権なんです( ´艸`)

 

 多感な高校生の夏休みは、留年でもしない限り3回しかありません。いまはスマホとかネットとか色々と暇つぶしがある時代ですが、もし気が向いたら、1冊でも読んでみて、夏の思い出にしてみてはいかがでしょうか。

 

 高校生の夏休みにオススメしたい作品をいくつか載せておきます。

  

 夏と花火と私の死体

 天才・乙一のデビュー作ですね。ちょっと怖くてどこかコミカルな描写がとってもいいです。彼の作品は読みやすくアイディアに富んでいて最初の一冊にとてもオススメ。その他、『ZOO』や『暗いところで待ち合わせ』などどれもいいと思います。

 

 TUGUMI(つぐみ) (中公文庫)

 やっぱり夏休みに読む本ってちょっと甘酸っぱくて切ない方がいいなあって思ったりします。吉本ばなな

 

 夏のロケット (文春文庫)

 日本のスタンドバイミーって感じ。仲間と一緒に夢中になるっていうことの大切さや甘酸っぱさみたいな。

 

 夏の庭―The Friends (新潮文庫)

 最近は、ネットを観ていると残酷な漫画の広告なんかが表示されていて、恐ろしいなと思います。この作品には生命の尊さや生きる意味みたいなものがあります。「人の死を観たい」という願望を持つ少年たちと、あるお年寄りのお話。

 

 銀河鉄道の夜

 言わずと知れた宮沢賢治の最高傑作ですね。僕がもっとも好きな作品のうちのひとつです。読み終わったあとに、あなたが感じるのは人間の本質的な悲しみ。

 

 スローカーブを、もう一球 (角川文庫)

 野球の小説なら僕はこれが好きです。話に、意図的な盛り上がりや無駄な演出がなく、淡々と春のセンバツに出場するとある高校の選手、そして一個の球種に絞って描いていきます。映画やテレビドラマでは決して真似ができない作品。

 

 タイタンの妖女 (ハヤカワ文庫SF)

 これは数あるSF作品のなかでも最高の一作だと思います。「すべてはたいそう美しかった」一体何がそんなにも美しかったのか、それを読み解いて欲しい作品です。

 

 ゴールデンボーイ―恐怖の四季 春夏編 (新潮文庫)

 短編集なのですが、このなかに『刑務所のリタ・ヘイワース』という作品が収録されています。映画『ショーシャンクの空に』の原作なのですが、実はラストシーンが違います。映画版がいかにダメで、キング作品がいかに素晴らしいかということを感じて、生きてるっていうのはどういうことなのかを噛み締めて欲しいです。

 

 アクロイド殺し (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

 これも海外文学ですね。ミステリに興味ある人にオススメ。最後にかならず「おおおおおお!!!」ってなります。

 

 こころ (新潮文庫)

 夏目漱石、不朽の名作『こころ』です。この作品はちょっと難しいですが、意味がわからないまま読んで欲しい作品。僕は、人生の節目節目で読むようにしています。初めて彼女ができたとき、社会人になったとき、結婚したとき…その時々で感じ方が変わる不思議な本です。「高校生の頃読んだけど意味がわからなかった」っていう感想を持って欲しい作品。

 

 と、まあこんな感じです。

 

 ブックオフで100円で買える本ばっかりだし、たまにはスマホにお休みしてもらって、本のカバーなんて買ったらすぐに捨てちゃって、むき出しにしたままジーンズのお尻のポケットに本を突っ込んで出かけてみよう。

 

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