左右病とチームの方針

 「真中監督は重度の左右病だ」

 

 以前から、ヤクルトファンのなかでよく言われてきた言葉であり、チーム状態が悪い今シーズンは特にこの言葉をよく耳にします。まずは、よく分からない人のために「左右病」という言葉を簡単に解説したいと思います。

 

 野球には、右投げ・左投げ、右打ち・左打ちの選手がいます。世の中の約9割は右利きですから、野球の世界でもかつてはほとんどが右投げ右打ちの選手でした。しかし、ここに左打者が登場すると、右投手からヒットをたくさん打つようになりました。

 

 理由は諸説ありますが、「球筋が見易い」「自分から離れていく球よりも向かってくる球の方が打ちやすい」などがよく挙げられます。とにかく、一般的に右投手に対しては左打者が有利とされています。こうしてどんどん左打者が増えていき(右利きの人でも左で打つようになり)現在、NPBの選手の約40%が左打者とのことです。

 

 では、左打者を打ち取るにはどうしたら良いか。それには、左投手が有効とされています。例えば、雄平は左打ちですが今シーズンは対右打者で打率.333、対左打者で.234とやはり左は苦手にしています。左対左では左投手が有利で、ましてサイドスローなどの変速ピッチャーはさらに球筋が見にくいのです。なので、同じく久古は左のサイドスローということもあり、試合の終盤に対左打者のワンポイントで使われることがありますね。

 

 そんなこんなで一周回って左投手が先発のときは、右打者を並べる方が有利ということになります。

 

 故障者が続出している一方で、新外国人のグリーンや藤井亮太、上田剛史などが活躍してなんどかチームを支えてくれているのが現状です。この3人の共通点は左打者というところです。そして、25日の横浜の先発はサウスポーの今永でした。

 

 真中監督は、これまでの采配と同じく、左投手に対して、右打者を並べました。具体的には、グリーンに替えて荒木、藤井に替えて谷内、上田に替えて鵜久森です。

 

 「少しでも有利になるなら良いじゃない」という意見もあるかと思いますが、ここで大切なには、左右の相性というのは、あくまで一般論だということです。左打者でも左投手が得意な選手もいれば、右打者によく打たれる左投手もいるわけです。実際に今シーズンの上田の成績を見ると、対右打者で打率.224、対左打者は.333と一般論とは真逆の結果が出ています(ただし、対左の打席数は少ない)

 

 また、左右の相性と選手のバイオリズムのどちらを重要視するのかというところも重要です。相性で考えれば荒木、谷内、鵜久森ですが、現状で勢いがあるのはグリーン、藤井、上田ですよね。どちらを起用するかについては、真中監督もかなり悩んだと思います。

 

 僕の個人的な意見、つまりいちファンとしての勝手な意見は単純に鵜久森や荒木は代打で残して置きたいし、守備力も考えてせめて上田は起用して欲しかった。また、藤井は器用だから何度か実戦で左投手と対戦させれば、アジャストするんじゃないかなあと思います。でも、これは無責任なただのファンとしての僕の意見なので、現場はそう簡単にいかないのでしょう。

 

 指揮官はブレない姿勢が大切です。選手を不安にさせずに、こういう路線で行くんだ!と。もちろん、ダメだと思ったら失敗を認めて柔軟に対応することも大切です。そのさじ加減が非常に難しいと思います。当然、真中が高評価している荒木にも、ヤクルトの次世代を担う谷内にもなんとか結果を出してくれ!という思いもあるでしょう。最近のヤクルトはホームランが少ないからそれを鵜久森に期待しているとも思います。

 

 相性を重視するにしても、バイオリズムを優先するにしても、結局は最後は起用された選手が結果を出すしかありません。上位にいくためには、どの選手のちからも必要です。だから、僕はあんまり「上田だったらよかったのに」とか言いたくないんですよね。それより「鵜久森がんばれ」と思います。

 

 日曜日の試合は負けてしまったので、左右病に囚われた真中が悪い。もし、荒木、谷内、鵜久森が打って勝っていたのなら、それは打った選手が偉い。監督の仕事ってそういう側面があるし、そういうことでいいんじゃないかなーと思ったりしています。

 

共感できたら応援お願いします
1日1クリック投票できます♫

にほんブログ村 野球ブログ 東京ヤクルトスワローズへ
にほんブログ村